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こうちゃんとぼく
コウチャントボク
こうちゃんなんか転校してこなければよかったのに――なんでも一番だったぼくがはじめて抱く嫉妬の感情。友情と成長をえがいた物語。長年、学校教育にたずさわっていらしたくすのきしげのり氏ならではの作品です。はじめて抱く嫉妬の感情をうけとめる少年の気持ちを、やわらかく受けとめた、心温まる友情と成長の物語をどうぞお楽しみください。
「ぼく、『やまの こうさく』です。よろしくおねがいします。」
十月。
ぼくらのクラスにてんこうせいが、やってきた。
○
こうさくくんは、まえにかよっていた小学校のせいふくを、それも、こうさくくんのからだよりもすこし大きなせいふくをきていた。
ぼくは、せきがえでこうさくくんのとなりになった。
先生から、しんらいされているようで、すごくうれしかった。
ぼくは、はりきってこうさくくんに、いろんなことを教えてあげた。
でも――。
こうさくくんが、「こうちゃん」とよばれるようになり、どんどんクラスのにんきものになると、だんだんとおもしろくなくなっていってしまう。
これまでは、ぼくがなんでもいちばんだったのに。
ふたりですることになった、がくしゅうはっぴょうかいでのしかいのれんしゅうちゅう、こうちゃんに、むしゃくしゃしたきもちをぶつけてしまったぼくは、おもわずがっこうをとびだしてしまった。
ちゃんと、あやまりたい。
どうすれば、なかなおりできるかな??
○
長年、学校教育にたずさわっていらしたくすのきしげのり氏ならではの作品です。はじめて抱く嫉妬の感情をうけとめる少年の気持ちを、やわらかく受けとめた、心温まる友情と成長の物語をどうぞお楽しみください。
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目次
てんこうせい
こうちゃん
てんこうして こなければ
ちぎれた けしゴム
きいろい おりづる
こうちゃんと ぼく
書誌情報
紙版
発売日
2017年06月14日
ISBN
9784061996168
判型
A5
価格
定価:1,320円(本体1,200円)
ページ数
80ページ
シリーズ
どうわがいっぱい
電子版
発売日
2017年08月25日
JDCN
06A0000000000000818E
著者紹介
1961年徳島県生まれ。小学校教諭、鳴門市立図書館副館長などを経て、児童文学作家となる。絵本『おこだでませんように』『メガネをかけたら』(ともに小学館)が青少年読書感想文全国コンクール課題図書となる。『ふくびき』(小学館)、『ともだちやもんな、ぼくら』(えほんの杜)で第3回ようちえん絵本大賞を受賞。
1980年埼玉県生まれ。2008年からイラストレーターとして活動をはじめ、児童書、学習参考書などを中心に活躍。精密感と温かみを兼ね備えた画風が持ち味。