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わたしのカレーな夏休み
ワタシノカレーナナツヤスミ
- 著: 谷口 雅美
食いしん坊で犬みたいに鼻がいい小5のハルカは夏休みに大阪でカレー屋を営む叔父のもとへ。美味しいものだらけの商店街ではワンコイングルメイベントも行われる。商店街に住む少年二人とイベントに出すお店のカレーの新メニューを考え夏休みの自由研究にすることに。
司書の先生、書店員様から絶賛のご感想続々!
美味しそう!とワクワク読むうちに夏休みの自由研究と読書感想文の宿題ができてしまいそう。生きる力、多様性、キャリア教育、食育を楽しくよむうちに学べる。大人たちが子どもたちを対等に扱ってよいものをつくろうとしていくところに感動、子どもと関わる仕事をする者として背筋が伸びる思い。花崎商店街で暮らせば生き辛さを抱える人たちも元気をもらえそう/夏休みになかなか出来ない体験、いろいろな人たちと関わりながら楽しく全力で過ごす3人が素敵、楽しく読めてレシピを見ながら、スパイスカレーを作りたくなること間違いなし。さらにイカ焼き、デニッシュなど、食べたくなることも間違いなし。学校図書館に置きたい一冊。いや、置きます!/「問題を抱えてつまずいた子どもが、親元離れて体験したことで自分を取り戻していく」パターンでなく、直球で「カレーを作りたい!」とまい進する物語は新鮮に思え、とても爽快。誰かに喜んでもらうための「やり直す」は、想いがこもって素敵。丁寧な人付き合いだと思いました。学校でカレーをテーマにブックトークを組んで紹介するのが楽しみです。料理の楽しさや食べる人のことを考えて作る深さが伝わる物語でした。楽しませて頂きました/美味しいがいっぱいで、爽やかな読後感はスパイスの香り。飲食店のメニューを作るって、自分の大好きなものだけ、ただただ好き勝手にはできなくて、ハルカたちはちゃんと考えて作っていくところが素晴らしい。コスト、期限、お得意様、大人の胸を借りるということ、直面するであろう色々な要素がしっかりと詰まっている。辛い現実から甘い優しさまで、それを言った人、してくれた人が「言わないけれど思ってること」「その言葉の実際の意味」を上手に他の人が翻訳言語化してくれているところは、この時期の子どもたちにとって大切だなと感じました。そして、何よりもハルカの食べるシーンがたまらない/特別すごい子だからできているのではなくて、自分にも出来そうだなと思わせてくれるところが良いです。自分が何が好きで、何ができて、ここで何ができるのか、「やりたい、好き」が活きると自ら動きたくなるのですね。悩んだり苦労したりしながらも、子どもも大人もみんなで楽しんで作り上げている場に感動/学校で給食がカレーの日にブックトークを組んでも面白そうだなと思いました。レシピありがまた嬉しいです。「読むとスパイスカレーを作りたくなるよ?」と子どもたちに紹介するのが楽しみです。
Masami Taniguchi
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書誌情報
紙版
発売日
2024年06月27日
ISBN
9784065352366
判型
四六
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
ページ数
176ページ
電子版
発売日
2024年06月26日
JDCN
06A0000000000792003Y
著者紹介
兵庫県尼崎市在住。神戸女学院大学文学部卒業。 「99のなみだ」「最後の一日」「99のありがとう」シリーズや『大空では毎日、奇蹟が起きている。』などの短編小説集に参加。共著に短編画集『鳥と猫と君とボク』。第四十四回創作ラジオドラマ大賞佳作入選。NHKラジオ『FMシアター』にて受賞作「父が還る日」を放送。 二〇一〇年よりFM尼崎『8時だヨ!神さま仏さま』のアシスタントを務める。 2017年『大坂オナラ草紙』で講談社児童文学新人賞佳作受賞。2020年『泣き虫マジシャンの夢を叶える11の物語』『教えて、釈先生!子どものための仏教入門』(釈徹宗氏と共著)『殿、恐れながらブラックでござる』、『殿、恐れながらリモートでござる』(講談社文庫)など。